臨床検査室が国際規格ISO15189の適合認定を取得しました

ISO15189とは国際標準化機構が定めた臨床検査室の品質と能力に関する要求事項です。我が国においては公益財団法人日本適合性認定協会(JAB)により、その内容に基づいて申請した認定範囲および検査項目に対して、「品質マネジメントシステム」および「検査技術」に関する審査が実施されます。

ISO15189認定は検査サービスの質を保証することが大きな目的であり、質の高い信頼できる検査を提供することで、高精度のより良い医療を行うことに大きく貢献できます。また、国際的な共同研究や治験に参加する際にも、利用される臨床検査データの信頼の証となります。

琉球大学医学部附属病院 検査・輸血部は平成28年秋より1年有余にわたり準備を進め、平成29年12月7日に認定を取得することができました。スタッフ全員が作業に取り組み、目標に向かって一丸となるなかで、形が整い、意識が変わり、検査室がよりよく変化していくことがはっきりと見えてきました。検査技術の標準化のために、すべての検査項目に対して手順書を作成し、曖昧なことをなくすようにしてきました。また、数々の記録様式を揃え、検査室での動きを記録することで様々なことが“可視化”でき、問題を把握することができるようになりました。それらの問題点を是正し改善へと導くことにより、さらに質の高い臨床検査を提供することができるのみならず、医療過誤の防止にも繋がると考えられます。

この度のISO15189認定取得は決してゴールではなく、新たなスタートと考えております。現状に満足せず、よりよい検査室であるよう、次なる目標に向かって努力を重ねていく所存でございます。今後も臨床の先生方、患者さん、臨床検査を利用するすべての方々が満足できる検査室を目指して参ります。

 

 

 

 

 

琉球大学医学部附属病院

検査・輸血部

平成30年1月10日