新任教授のご紹介~大学院医学研究科 法医学講座 二宮 賢司 教授~

皆さん、初めまして。平成30年4月1日から法医学講座教授に就任しました二宮賢司です。この記事の対象は本学医学部を目指す高校生ということですので、そのつもりで少し気楽に、就任に際してのご挨拶を書かせていただきます。

私は大学生になる際に福岡から沖縄に引っ越してきましたが、医学部という半ば職業訓練校の様な学部に入っておきながら、自分が将来どうなるのかあまり真面目に考えてはいませんでした。それから既に約18年が過ぎ、いまだに琉球大学にいます。概ね生まれた子が大学受験をするまでの年月ですね。我ながら驚いています。

さて、法医学関連の古い本を読んでいますと、法医学の知名度があまりに低く、方位学かと勘違いされたなどという笑い話が載っていますが、最近はなぜかドラマなどでたまに取り上げられ、ある程度認知されているのではないかと思います。それらの中で法医学やそれに携わる人間がどのように扱われているのか私は知りませんが、少なくともここ琉球大学で行われている法医実務はよく言えば堅実、有り体に言えば地味なものです。当講座では毎日のように解剖を実施していますが、その中のほんの一部がドラマになりそうなケースで、むしろ事件ではないこと、問題がないことを確認するのが我々の大きな仕事の一つであると言えます。しかしそういった、いわば「平凡な」ケースも勿論人一人を解剖するわけですし、なにがしかの理由があって解剖に至ったわけで、これに対しきちんとした回答を出すのは、その地域の死因究明を担うものとしての責務であると言えます。

上記をまとめると、琉大の法医学教室に入ると地味で面倒な仕事を延々とやらされる、と読解されてしまうでしょうか? 私自身は特に頑強でもなく強靭な意志力の持ち主でもないですが、大学卒業後も、大学院卒業後も琉大に自らの意思で残りました。法医学は中々面白い学問ですし、法医実務も興味深いものです。皆さんがもし法医学に興味がおありなら、あるいはもう少し広く、将来医学の道に進むおつもりなら、当講座のことも頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。