崎浜秀悟先生(細胞病理学講座)が、日本HTLV-1学会においてYoung Investigator Awardを受賞しました

平成30年8月31~9月2日に東京(一橋講堂)で開かれた第5回日本HTLV-1学会学術集会にて、細胞病理学講座の崎浜秀悟助教がYoung Investigator Awardを受賞しました。これは今回発表された76の演題から、4人の優秀な若手研究者の発表に送られる賞です。

講演題名は「沖縄県におけるaggressive ATLのHTLV-1 tax型別遺伝子プロファイルの比較」です。HTLV-1ウイルスは世界の中でも日本、特に南九州と沖縄において感染率の高いウイルスです。このウイルスに感染している人の約5%が、成人T細胞白血病(Adult T-cell leukemia, ATL)という難治性の白血病を発症します。その予後は極めて不良であり、一刻も早い病態の解明、治療法開発が望まれています。

崎浜助教と保健学科血液免疫検査学分野の福島卓也教授は、沖縄県におけるHTLV-1ウイルスの性質が、沖縄県以外の日本のものと異なることを以前の研究で見出しました。この結果をもとに、異なるウイルスがATLの腫瘍細胞の性質にどのような影響を及ぼすかを、最新のゲノム解析技術である次世代シークエンス法を用いて解析し、今回の発表に至りました。この研究で明らかになった点をベースにして、沖縄県におけるATL及び造血器腫瘍の病態の解明に向け、細胞病理学講座では今後もあらゆる角度からの解析を進めていきます。