感染免疫制御学(協力講座)

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感染免疫制御学(協力講座)

講座紹介:

感染免疫制御学講座は、英語名を「Laboratory of Vaccinology and Vaccine Immunology (LVVI)」と言い、ワクチン学を基本とした遺伝子組換えワクチンおよびアジュバント開発、そして、これらに関連した免疫学的研究(作用機序解明等)を手がける研究室です。LVVIでは、ヒトや動物の感染症に対する組換えタンパク質性のワクチン研究開発を進めています(ウイルス、細菌毒素、寄生原虫など)。また、熱帯生物資源からアジュバント候補物質を探索しています。さらに、感染症診断薬開発も進めています。

 LVVIは、医学研究科の一講座(協力講座)ですが、研究室自体は琉球大学千原キャンパスにある熱帯生物圏研究センター(http://www.tbc.u-ryukyu.ac.jp/ja/)の一施設である分子生命科学研究施設内に設置されています。千原の池と緑に囲まれた研究施設です。

スタッフ紹介:

  • 新川 武
    教授:新川 武
    略歴:

    1992年 アンドリウス大学(米国ミシガン州)卒業(B.S. in Zoology)
    1994年 ニューヨーク大学(米国ニューヨーク州)修士課程修了(M.S. in Biology)
    1998年 ロマリンダ大学(米国カリフォルニア州)博士課程修了(Ph.D. in Microbiology)
    1998年 琉球大学医学部寄生虫学講座 助手
    2001年 琉球大学遺伝子実験センター 分子感染防御学分野 助教授
    2007年 琉球大学遺伝子実験センター 分子感染防御学分野 准教授
    2008年 琉球大学分子生命科学研究センター 分子感染防御学分野 准教授
    2009年 琉球大学熱帯生物圏研究センター 分子感染防御学分野 准教授
    2015年 琉球大学熱帯生物圏研究センター 感染免疫制御学分野 教授
          (医学研究科感染免疫制御学講座 教授)
          琉球大学産学官連携推進機構 知的財産部門 部門長

  • 助教: 公募中(平成28年1月末日まで)(JREC-IN参照)

研究概要:

感染免疫制御学講座(Laboratory of Vaccinology and Vaccine Immunology [LVVI])では、ワクチンとアジュバントの研究を推進しています。また、これらに関連した免疫学的研究(作用機序解明等)を手がける研究室です。

ワクチンは、医学史上最も重要なイノベーション(Medical Innovation)のひとつであると言われています。医学が人々の健康を守るという大命題を背負っている以上、ワクチンの重要性は強調し過ぎてもし過ぎるということはありません。「安全な水の次に人々の命を死から免れさせているもの」と言われるほどですが、我々にとって安全な水が当たり前に存在し、その恩恵にあずかっている事実をさほど実感しないように、ワクチンもまたその恩恵を受けている人々からあまり理解されずにいる存在であるとも言えます。しかし、多くの感染症(新興・再興感染症)が常に人類の脅威であり続ける以上、人々から感謝されるされないとにかかわらず、病原体との戦いは社会の中で誰かが専門的なレベルで続けなければなりません。LVVIはそういった社会的なニーズの一部を、例え役割的には小さくとも担い続けるラボです。

近年注目されている遺伝子改変技術を用いたワクチン開発のニーズは多種多様ですが、それには例えば次のようなものがあります。(1)未だワクチンが存在しない感染症に対応するもの、(2)ワクチンは存在するが、組換えワクチンへの切り替えが求められているもの、(3)組換えワクチンが既に存在するが、発現系や剤形等の変更が求められているものなどです。また、遺伝子組換え技術で作り出したタンパク質性のワクチンは、弱毒生ワクチンや不活化ワクチンと比較し、免疫を誘導する力(免疫原性)が一般的に弱いとされています。ですから、現代のワクチン開発において、その弱さを補うアジュバント(ラテン語で「助ける」を意味する)の開発も同時に求められています。このような課題に取り組むため、我々LVVIは、「ワクチンとアジュバント」を二つの柱として研究活動しています。

お問合せ先:
TEL:098-895-8974
FAX:098-895-8944
eMailtarakawa@comb.u-ryukyu.ac.jp