崎浜秀悟先生(細胞病理学講座)が、日本HTLV-1学会においてYoung Investigator Awardを受賞しました

平成30年8月31~9月2日に東京(一橋講堂)で開かれた第5回日本HTLV-1学会学術集会にて、細胞病理学講座の崎浜秀悟助教がYoung Investigator Awardを受賞しました。これは今回発表された76の演題から、4人の優秀な若手研究者の発表に送られる賞です。

講演題名は「沖縄県におけるaggressive ATLのHTLV-1 tax型別遺伝子プロファイルの比較」です。HTLV-1ウイルスは世界の中でも日本、特に南九州と沖縄において感染率の高いウイルスです。このウイルスに感染している人の約5%が、成人T細胞白血病(Adult T-cell leukemia, ATL)という難治性の白血病を発症します。その予後は極めて不良であり、一刻も早い病態の解明、治療法開発が望まれています。

崎浜助教と保健学科血液免疫検査学分野の福島卓也教授は、沖縄県におけるHTLV-1ウイルスの性質が、沖縄県以外の日本のものと異なることを以前の研究で見出しました。この結果をもとに、異なるウイルスがATLの腫瘍細胞の性質にどのような影響を及ぼすかを、最新のゲノム解析技術である次世代シークエンス法を用いて解析し、今回の発表に至りました。この研究で明らかになった点をベースにして、沖縄県におけるATL及び造血器腫瘍の病態の解明に向け、細胞病理学講座では今後もあらゆる角度からの解析を進めていきます。

コートジボワールにおけるブルーリ潰瘍の現状

現在、琉球大学の皮膚病態制御学教室では、ブルーリ潰瘍を主とした『顧みられない熱帯病(NTDs)』に対する医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(AMED)研究プロジェクトに参加しています。2018年7月下旬より、コートジボワールのブルーリ潰瘍についての現状を調査するために3週間滞在しました。

顧みられない熱帯病の一つであるブルーリ潰瘍は、Mycobacterium ulceransにより引き起こされ、時に直径数十センチに及ぶ皮膚潰瘍を形成する皮膚抗酸菌感染症です。WHOの報告では、年間5000例程度の新規症例があり、西アフリカはその好発地域であるとされています。コートジボワールは西アフリカの中でも特にブルーリ潰瘍症例の多い国です。アフリカにおける、ブルーリ潰瘍の好発年齢は5〜15歳であり、診断の遅れや不十分な治療により、患者は関節拘縮や醜形瘢痕などの後遺症や合併症に年余に渡り、苦しんでいます。

コートジボワールの小児ブルーリ潰瘍患者

3週間のコートジボワールでの視察、調査で、ブルーリ潰瘍に関する多くの問題点を目の当たりにし、そしてそれらの問題点を体現するような小児ブルーリ潰瘍患者との出会いがありました。その少年はコートジボワールの地方都市アゾペの医療施設に入院し、そこでブルーリ潰瘍の治療を受けていました。

医師や医療資源・施設が不足している現地の状況の中で、おそらく診断と治療開始の遅れにより、このように潰瘍が拡大してしまったと考えられます。今後適切な創傷治療やリハビリテーションを受けられなければ、おそらくは彼の右足の関節は拘縮してしまうことになるでしょう。すでに彼の右足はやせ細っていました。彼が入院していた施設では、スタッフの医学知識や医療設備は不足している部分が多く、施設に入院しているブルーリ潰瘍患者に対する治療の改善の余地は大きいと思われました。

ブルーリ潰瘍は、未だ感染経路は明らかでなく、簡易な診断方法がなく、抗菌薬療法についてもエビデンスレベルの高い研究はなされていません。我々の視察した農村部の診療所では、適切な創傷管理がなされていない印象を受けました。我々がコートジボワールで出会ったブルーリ潰瘍の少年のような子供たちを減らすためにも、感染経路の特定、早期診断方法の確立、効果的な抗菌薬療法、適切な創傷管理は必須であり、我々の参加するAMEDプロジェクトの課題でもあります。当科はこの中の創傷管理のパートを担当しています。コートジボワールの制限された状況の中で、実施・持続可能な創傷管理方法の提案や啓発をすることが我々の役目です。私は過去7年間、1年に2週間ほどの短期間ではありますが、ケニアの農村部での皮膚病診療に行った経験があり、それとともに琉球大学皮膚病態制御学教室での臨床、研究経験を生かして、このプロジェクトに携わりたいと考えています。

 

ガーナでのブルーリ潰瘍やハンセン病に対する医療介入の活動開始報告

皮膚病態制御学講座の大学院生の大嶺卓也と申します。ガーナでの皮膚科診療活動についてご紹介します。

私の所属する皮膚病態制御学講座では、本年より日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて、帝京大学、国立感染症研究所、杏林大学形成外科と共同で、西アフリカでの「顧みられない熱帯病」の調査・研究を開始しました。

「顧みられない熱帯病」とは、「人類の中で制圧しなければならない熱帯病」の中でも、先進国の対応が不十分な18の疾患をWHOが提唱し支援を求めている疾患群です。我々はブルーリ潰瘍という抗酸菌感染症に重点を置いて臨床協力しています。

今回開始時の派遣では、ガーナ政府やWHO、日本大使館やJICAなど行政側担当官との面談や、野口英世記念研究所やパスツール研究所との連携連絡とともに、医療者サイドである現地の実際のブルーリ潰瘍クリニック等を訪問し、実際の患者の診察を行い、ガーナでの現状の把握に努めました。

このブルーリ潰瘍は、抗酸菌の一種であるマイコバクテリウム・アルサランスによる感染症で、菌が産生するマイコラクトンという抗炎症性の毒素により、大きな皮膚潰瘍を生じます。治療には抗菌薬の長期投与に加えて、植皮手術を含めた総合的な創傷治療が必要となります。

都市部より離れた僻地の集落では、マンパワーや医療資源が限られており、定期的な通院が行えない患者さんも多くいました。我々のプロジェクトでは、このような現状において、現地で自立し、持続可能な安価な診断アルゴリズムの提唱、日本からの遠隔診療によるアドバイス可能なデバイスの開発とともに、最適化した治療プロトコールの提案やなどを求められており、今後の4年間の研究期間を見据えチーム内で議論しているところです。

当プロジェクト以外にも、琉球大学皮膚病態制御学講座では、琉球列島に特有な皮膚疾患や熱帯・亜熱帯地域に起因する皮膚疾患の診療や研究を多く行っております。

皮膚科医になった頃は、まさかこんなに沖縄の離島や世界中を飛び回る生活を送るとは思っていませんでした。

 

 

 

 

 

 

肺高血圧の成因の解明に成功:骨髄の一酸化窒素が関与(薬理学講座)

肺高血圧は、心臓から肺に血液を送る肺動脈の血圧が上昇して右心不全と早期死亡をきたす疾患です。肺高血圧の予後は癌全体の予後と同等かそれよりも悪く当該疾患の克服は喫緊の課題となっています。しかし、その成因は不明な点が多く、有効な治療法はほとんどないのが現状です。私達は、ヒトおよびマウスを用いた研究において、骨髄の一酸化窒素合成酵素(NOSs)系が肺高血圧において重要な保護的役割を果たしていることを見出しました。この結果は、骨髄NOSs系が肺高血圧における新しい治療標的であることを示唆しており、今後 私達の知見を踏まえて 肺高血圧に対する全く新しい治療法が開発されることが期待されます。本研究は、琉球大学、産業医科大学、長崎大学、および東北大学との共同研究です。論文は呼吸器分野のトップジャーナルであるAmerican Journal of Respiratory and Critical Care Medicine誌 (インパクトファクター 15.24)(2018年7月15日号)に掲載されました。

【論文タイトル】
  肺高血圧における骨髄一酸化窒素合成酵素系の保護的役割

【著者】
  生越貴明1),筒井正人(責任著者)2,城戸貴志1),坂梨まゆ子2),内藤圭祐1)
小田桂士1), 石本裕士1,3), 山田壮亮4),王克鏞5),豊平由美子6),和泉弘人7)
益崎裕章8),下川宏明9),柳原延章6), 矢寺和博1), 迎 寛1,3)

【所属】
  1)産業医科大学医学部呼吸器内科学
  2)琉球大学大学院医学研究科薬理学
  3)長崎大学大学院医歯薬学総合研究科呼吸器内科学
  4)産業医科大学医学部第二病理学
  5)産業医科大学共同利用研究センター
  6)産業医科大学医学部薬理学
  7)産業医科大学産業生態科学研究所呼吸病態学
  8)琉球大学大学院医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座
  9)東北大学大学院医学系研究科循環器内科学

【研究の背景】
  肺高血圧は、心臓から肺に血液を送る肺動脈の血圧が上昇して右心不全と早期死亡をきたす疾患です。肺高血圧は、肺動脈が原因で生じるもの(第1群)、左心疾患によるもの(第2群)、呼吸器疾患/低酸素によるもの(第3群)、血栓によるもの(第4群)、および複合的要因によるもの(第5群)の5群に分類されます。第1群の肺動脈性肺高血圧は難病に指定されているまれな疾患ですが、5群すべてを含めると肺高血圧患者は世界に1億人いることが推定されており肺高血圧は患者数が多い病気です。深刻なことに、肺高血圧の予後は癌全体の予後と同等かそれよりも悪く、当該疾患の克服は喫緊の課題となっています。しかし、その成因が良く分かっていないために治療法の開発が遅々として進まず、有効な治療法はほとんどないのが現状です。

一酸化窒素(NO)はヒト生体内においてNO合成酵素(NOSs)から合成されるガス状生理活性物質です。NOSs系は3つの異なるアイソフォーム(nNOS、iNOS、eNOS)で構成されています。肺を含むほとんどすべての臓器や組織には3つのNOSsがすべて発現しています。過去に、肺高血圧におけるNOSs系の役割がNOSs阻害薬を用いて薬理学的に検討されてきましたが、NOSs阻害薬は様々な非特異的作用を有するために、肺高血圧におけるNOSs系の真の役割は未だ十分に明らかにされていません。また、過去に肺高血圧と骨髄異常に関連があることが報告されていますが、肺高血圧における骨髄NOSs系の役割は全く不明です。

【研究の目的】
  これらの背景を踏まえて、私達は、肺高血圧におけるNOSs系の役割、特に骨髄NOSs系の役割を、私達が独自に開発したtriple n/i/eNOSs欠損マウス(NOSs系完全欠損マウス)を用いて検討しました。

【研究の方法と結果】
  私達は最初に臨床研究を行いました。私達は特発性肺線維症患者においてドップラー心エコーで評価した肺動脈収縮期圧と気管支肺胞洗浄液中NOx濃度(肺のNO産生の指標)が逆相関をすることを見出しました(図1)。この結果は、第3群肺高血圧患者において肺のNO産生が低下していることを示唆する初めての知見です。この臨床の結果を踏まえて、私達は次にマウスを用いた基礎研究を行いました。

野生型、nNOS欠損、iNOS欠損、eNOS欠損、およびtriple NOSs欠損マウスに低酸素暴露を3週間行いました。低酸素暴露はすべてのマウスにおいて肺高血圧(右心室圧上昇、右心室肥大、および肺血管病変形成)を引き起こしましたが、その程度は野生型マウスに比してtriple NOSs欠損マウスで際立って顕著でした(図2,3)。低酸素暴露後のtriple NOSs欠損マウスでは、血中骨髄由来血管平滑筋前駆細胞数の増加を認めました。さらに、緑色蛍光蛋白質(GFP)発現マウスの骨髄を移植したtriple NOSs欠損マウスでは、低酸素暴露後の肺血管病変にGFP陽性細胞を認めました(図4)。重要なことに、野生型マウス骨髄の移植に比してtriple NOSs欠損マウス骨髄の移植は野生型マウスの肺高血圧を悪化させ、逆に、triple NOSs欠損マウス骨髄の移植に比して野生型マウス骨髄の移植はtriple NOSs欠損マウスの肺高血圧を改善させました(図5,6)。野生型マウス骨髄の移植に比してtriple NOSs欠損マウス骨髄の移植は野生型マウスの肺における69個の免疫関連遺伝子および49個の炎症関連遺伝子のmRNA発現レベルを増加させました。このことから、triple NOSs欠損マウス骨髄移植による肺高血圧の増悪には免疫や炎症を介した機序が関与していることが示唆されました(図7)。

【結論】
  本研究では、骨髄NOSs系がマウス低酸素性肺高血圧において重要な保護的役割を果たしていることを初めて明らかにしました(図8)。

【本研究の意義】
  私達は、肺高血圧の仕組みの一端を解明することが出来ました。本研究の結果は、骨髄NOSs系が肺高血圧における重要な治療標的であることを示唆しています。今後、この知見を踏まえて、肺高血圧に対する全く新しい治療法が開発されることが期待されます。

 

【責任著者連絡先】
  琉球大学大学院医学研究科薬理学
  教授  筒井  正人
  〒903-0215  沖縄県中頭郡西原町上原207番地
  Tel: 098-895-1133(直通)
  Fax: 098-895-1411
  E-mail: tsutsui@med.u-ryukyu.ac.jp

【謝辞】
  本研究は、科学研究費若手研究(B)(26860620)、科学研究費基盤研究(C)(16K09519)、沖縄県先端医療実用化推進事業研究費、文部科学省特別経費、および産業医科大学産業医学推進経費の支援を受けました。

新任教授のご紹介~医学部保健学科 国際環境保健学分野 米本孝二教授~

はじめまして。7月1日に保健学科国際環境保健学分野の教授を拝命しました米本と申します。教授就任のご挨拶として、簡単にこれまでの経験と今後の抱負を述べさせて頂きます。

私は2003年に九州大学大学院数理学府にて数理統計学の研究で数理学の博士号を取得後、九州大学が1961年から続けている疫学研究である久山町研究の研究員に採用いただきました。久山町研究室は教育システムがしっかりしており、私も最初は生物統計学や疫学について学ばせて頂き、その後、生物統計手法の研究、疫学研究、ゲノム疫学研究など幅広く経験させて頂きました。そして疫学研究の論文では、医学の博士号も頂きました。久山町研究は一般住民を対象とした観察研究であり、観察研究について非常に多くのことを学ばせていただきました。

2009年に久留米大学バイオ統計センターに異動し、そこではコンサルティングユニットの専任講師として、医学研究のコンサルティングを実施してまいりました。医学系の学会や大きな研究グループからの全国規模の調査の解析も担当しましたし、製薬会社からの依頼で、薬剤割り付けや独立モニタリング委員なども経験しました。もちろん、医学研究者からの統計相談も多数ありました。ここでは治験、臨床試験、臨床研究について多くの経験を積むことができました。

2017年3月に琉球大学医学部先端医学研究センターの特命教授に就任し、生物統計分野の分野長を拝命しました。沖縄バイオインフォメーションバンクや久米島デジタルヘルスプロジェクトに生物統計家として加わるとともに、生物統計・疫学公開講演会も実施してきました。

そしてこの度2018年7月1日付で、琉球大学医学部保健学科国際環境保健学分野の教授を拝命しました。今後も生物統計家として医学研究を支えていくとともに、教育者として優秀な研究者を育て、医学の進歩に貢献していけたらと思っています。何卒よろしくお願い申し上げます。

平成30年度保健学研究科博士前期課程特別プログラム入学者選抜試験合格発表

成30年度保健学研究科博士前期課程特別プログラム入学者選抜試験合格者告示

最先端技術を用いた古人骨全ゲノム解析から東南アジアと日本列島における人類集団の起源の詳細を解明

コペンハーゲン大学が中心となって進めている古代ゲノム研究の国際研究チームに、本学医学研究科人体解剖学講座を含む日本の考古学者、 人類学者、遺伝人類学者およびゲノム研究者などから構成される研究グループが参画し、日本列島の縄文時代遺跡や東南アジアから出土した人骨26個体のゲノム解析を実施し、今日の東南アジアで生活する人々の起源と過去の拡散過程を解明しました。今回、ゲノム解読がなされた縄文人骨は、愛知県田原市の伊川津貝塚遺跡から出土した約2千500年前の縄文晩期の女性人骨で、縄文人の全ゲノム配列を解読した例としては世界で初めての公表となります。この縄文人骨1個体の全ゲノム配列をもとに、現代の東アジア人、東南アジア人、8〜2千年前の東南アジア人など80を超える人類集団や世界各地の人類集団のゲノムの比較解析を実施した結果、現在のラオスに約8千年前にいた狩猟採集民の古人骨と日本列島にいた約2千500年前の一人の女性のゲノムがよく似ていることが分かりました。

このように、本研究は、縄文時代から現代まで日本列島人は大陸南部地域の人々と遺伝的に深いつながりがあることが、独立した複数の国際研究機関のクロスチェック分析によって科学的に実証された初めての研究として位置付けられます。これらの知見は、日本列島に居住していた各時代の人々の起源の解明に将来活用されるだけでなく、広く東アジア・東南アジアにおける人類集団の起源と拡散に関する研究に大きな寄与をもたらすことが期待されます。

本研究成果は、2018年7月6日に国際学術誌「Science」に掲載されました(DOI: 10.1126/science.aat3628)。

平成31年度 学生募集要項

平成31年度 大学院医学研究科

★平成31年度 学生募集要項(修士課程)

★平成31年度 学生募集要項(博士課程)

*詳細についての問い合わせ先*

  大学院医学研究科
    TEL:098-895-1032
    Mail:igznyusen@to.jim.u-ryukyu.ac.jp

 

 

平成31年度 大学院保健学研究科

★平成31年度 学生募集要項(博士前期課程)

  ★平成31年度 学生募集要項(博士後期課程)

【提出書類】
※学生募集要項を確認の上、以下の書類を提出願います。
※Excel又はWordで入力する場合は、ダウンロードして、入力・プリントアウト願います。

★入学志願票・履歴書・受験票・写真票・受験承諾書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★検定料振込書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★研究計画書・業績報告書・志願理由書・Letter of Recommendation
(博士前期課程)Word入力用
(博士後期課程)Word入力用

★入学試験出願資格認定申請書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★履歴書・志望理由書・論文一覧
(博士前期課程)Word入力用
(博士後期課程)Word入力用

★手書き用PDFデータ
(博士前期課程)
(博士後期課程)

 

*詳細についての問い合わせ先*

    大学院保健学研究科
      TEL:098-895-1053
      Mail:igzgaksen@to.jim.u-ryukyu.ac.jp

【8/23~27】琉球大学全学夏季一斉休業に伴う保健学研究科入学者選抜試験出願書類等の対応について【PDF】

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第2次選抜(最終)合格発表

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第2次選抜(最終)合格者告示

新任教授のご紹介~大学院医学研究科 法医学講座 二宮 賢司 教授~

皆さん、初めまして。平成30年4月1日から法医学講座教授に就任しました二宮賢司です。この記事の対象は本学医学部を目指す高校生ということですので、そのつもりで少し気楽に、就任に際してのご挨拶を書かせていただきます。

私は大学生になる際に福岡から沖縄に引っ越してきましたが、医学部という半ば職業訓練校の様な学部に入っておきながら、自分が将来どうなるのかあまり真面目に考えてはいませんでした。それから既に約18年が過ぎ、いまだに琉球大学にいます。概ね生まれた子が大学受験をするまでの年月ですね。我ながら驚いています。

さて、法医学関連の古い本を読んでいますと、法医学の知名度があまりに低く、方位学かと勘違いされたなどという笑い話が載っていますが、最近はなぜかドラマなどでたまに取り上げられ、ある程度認知されているのではないかと思います。それらの中で法医学やそれに携わる人間がどのように扱われているのか私は知りませんが、少なくともここ琉球大学で行われている法医実務はよく言えば堅実、有り体に言えば地味なものです。当講座では毎日のように解剖を実施していますが、その中のほんの一部がドラマになりそうなケースで、むしろ事件ではないこと、問題がないことを確認するのが我々の大きな仕事の一つであると言えます。しかしそういった、いわば「平凡な」ケースも勿論人一人を解剖するわけですし、なにがしかの理由があって解剖に至ったわけで、これに対しきちんとした回答を出すのは、その地域の死因究明を担うものとしての責務であると言えます。

上記をまとめると、琉大の法医学教室に入ると地味で面倒な仕事を延々とやらされる、と読解されてしまうでしょうか? 私自身は特に頑強でもなく強靭な意志力の持ち主でもないですが、大学卒業後も、大学院卒業後も琉大に自らの意思で残りました。法医学は中々面白い学問ですし、法医実務も興味深いものです。皆さんがもし法医学に興味がおありなら、あるいはもう少し広く、将来医学の道に進むおつもりなら、当講座のことも頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。

論文博士の外国語試験公示

新任教授のご紹介~大学院医学研究科 形成外科学講座 清水雄介教授~

皆様、こんにちは。形成外科学講座の清水雄介と申します。私は東京都出身で平成10年に慶應義塾大学を卒業した後、6年間にわたる形成外科、皮膚科、麻酔科、救急部、一般外科、耳鼻咽喉科研修を行いました。その後5つの病院で形成外科に専心し、平成22年からは慶應義塾大学形成外科のスタッフとして様々な形成外科疾患に対応できる経験を積みました。

平成27年3月に琉球大学医学部附属病院に形成外科が新設され、私が特命教授を拝命して沖縄に赴任することになりました。同院における約3年間の形成外科診療、研究、教育の成果を評価していただいた結果、平成30年4月に形成外科が琉球大学大学院医学研究科の一つとして講座化されることになり、初代主任教授を拝命いたしました。支えてくださった琉球大学の皆様、形成外科学会の皆様、共同研究先の皆様、患者様には心より感謝いたします。

形成外科は様々な疾患の再建、再生を目指して患者さんに寄り添った治療を行います。形成外科学では従来の常識を破って「新しいモノ、価値」を創りだしていくことが大事だと考えています。外科医として患者様一人一人に向き合うだけでなく、社会全体に良い影響をもたらす仕事をしていくことを目指しています。外科医をしながら起業をすることも可能です。私も平成29年2月、琉球大学1号ベンチャーとなる株式会社Grancellを立上げました。

これまで培ってきた経験を生かし、多くの後輩を育てて琉球大学全体を活性化させ、最終的には沖縄、日本、世界の医療の質の向上に貢献したいと考えています。皆様の厚いご支援とご指導を賜れると幸いに存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

JICA沖縄との連携覚書に基づく保健医療分野課題別研修における協力合意について

国立大学法人琉球大学と独立行政法人国際協力機構(JICA)沖縄国際センターは、平成30年5月10日沖縄国際センターにおいて「連携覚書に基づく保健医療分野課題別研修における協力合意書署名式」を行いました。

琉球大学と独立行政法人国際協力機構は、平成29年2月に低中所得国への連携協力事業の質の向上及び国際貢献並びに学術研究及び教育の発展に寄与することを目的として、両機関の連携協力に関する覚書を締結しています。今回は連携覚書に基づき、JICA沖縄が平成30年度に実施する保健医療分野課題別研修において、琉球大学が協力機関として参画するための合意書を取り交わしました。署名式には、5月に開講する「公衆衛生活動による母子保健強化コース(スペイン語)」を受講する中南米6カ国10名の研修員も参加しました。

保健学科では過去6年にわたって「根拠に基づいた公衆衛生計画立案」の研修をおこなってきており、50人以上の研修生を送り出してきました。また、今までに本学保健学研究科の学生5名が修了証を授与されました。今年度からは実施研修コースは大幅に拡大し、母子保健強化5コース、感染症対策2コースを加えて計8コースが開講され、本学医学部保健学科教員が研修運営支援を行います。さらに講義提供は医学部のみならず教育学部、人文社会学部、島嶼地域科学研究所も行う予定で全学的取り組みとなっています。また研修には琉球大学のみならず、県内の大学院生・大学生が学べる体制構築や、小中学生との交流の場を設定します。

署名式では、JICA沖縄河崎充良所長より、保健医療分野で培われた琉球大学の技能や知見を成果につなげたいとの挨拶がありました。続いて、大城肇琉球大学長から、研修に参画することにより、国際協力の推進のみならず、本学の教育研究の国際化にもつながるものであり、大きな成果が期待されるとの挨拶がありました。

国際協力機構とのこのような連携を通して、今後、保健医療だけでなく多くの分野における国際開発人材育成の推進が期待されます。

 

 

JICA沖縄国際センター河崎所長と大城学長

研修員との記念撮影

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第1次選抜結果

医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第1次選抜結果

医学科学生の論文がHuman Pathology誌に掲載されました。

琉球大学医学部医学科では、3年次の学生が約3ヶ月の期間、基礎、臨床にまたがる様々なラボにて研究を遂行する「医科学研究」のカリキュラムがあります。幅広い視野を育んでもらうため、海外も含めて学外のラボにおける研修も勧めております。現在、医学科5年次の高山卓也君が韓国ソウルのサムスン病院病理学教室で行なった研究が、Human Pathology誌に掲載されました。Human Pathology誌は学術雑誌の影響力を示すインパクトファクターが3.01と、診断病理学分野では世界上位レベルの雑誌です。

EBウイルスは多くの人が幼少時に感染し、症状がないまま潜伏感染しているウイルスです。稀ですが、このウイルスが原因で、悪性度の高い、「節外性NK/T細胞性リンパ腫」を発症する人がいます。この腫瘍の多くは、その腫瘍細胞の性質からリンパ球の一種であるNK細胞由来の腫瘍であると長く信じられてきましたが、遺伝子も含め詳細に確認した研究はありませんでした。

高山さんとサムスン病院の指導医であるKo Young-Hyeh博士はリンパ球の由来を特定できる蛋白である「TCR」の蛍光免疫染色を世界で初めて行い、驚くべきことに、それまでNK細胞由来と考えられていた症例の多くは、むしろT細胞という、別の種類のリンパ球が由来であることがわかりました。悪性腫瘍の由来となる正常細胞を同定することは診断面、治療面で大きなインパクトを与えます。この研究により節外性NK/T細胞性リンパ腫の病態の理解がさらに進むと思われます。

高山さんは本論文において最も貢献した研究者として筆頭著者となっています。さらに1月26、27日に箱根で開催された第14回日韓リンパ網内系ワークショップ2018では本論文の研究成果について英語で発表を行いました。

図1:蛍光免疫染色の図。EBウイルスを緑色(B)に、T細胞のマーカーであるTCRが赤色(C)に染まっています。両者を重ね合わせると、EBウイルスが感染している腫瘍細胞の多くがT細胞であることがわかります(D)。

 

 

図2:2月に開催された国際学会で、指導医のKo博士、派遣元である細胞病理学講座の加留部謙之輔教授と共に発表ポスターの前で記念撮影。

医科学研究ポスター発表と優秀者表彰式について

平成30年4月16日、17日に医学科4年次学生による「医科学研究ポスター発表」が医学部体育館で行われ、学生投票と教員投票により優秀者12名が選ばれました。5月14日に医学部長賞1名、琉球大学医学科同窓会会長賞1名、優秀賞10名の表彰式が医学部長室で行われました。

(※医学研究とは、医学科3年次の学生が基礎系と臨床系の研究室に配属され、12月から2月まで3か月にわたり、指導教員の指導のもと1人1テーマの課題に向けて研究を行うプログラムです。)

ポスター発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

医学部長賞授賞

球大学医学科同窓会会長賞授賞

 

 

 

 

 

 

集合写真

平成30年度でいご会総会の開催について

早坂 研先生(前琉球大学医学部附属病院 第一外科医員、現南三陸病院医師)が、日本外科学会研究奨励賞最優秀賞 受賞!

平成30年4月5~7日、東京(東京国際フォーラム)で開かれた第118 回 日本外科学会定期学術集会2018にて、早坂 研先生(前琉球大学医学部附属病院 第一外科医員、現南三陸病院医師)が日本外科学会研究奨励賞の最優秀賞を受賞しました。

論文題名は「A new anatomical classification of the bronchial arteries based on the spatial relationships to the esophagus and the tracheobronchus」であり、気管支動脈の解剖学的研究に関する内容です。

本研究では、放射線診断画像による研究で用いられた分類法に基づく結果を、実際に肉眼解剖で確認しました。その結果、胸腔での走行経路が短い左気管支動脈が画像では十分に描出されていない可能性を示唆した点で意義深いものです。

気管支動脈の解剖学的研究は、胸部悪性腫瘍手術、肺移植、喀血に対する血管内治療等、臨床において重要な役割を果たします。

 

医学部附属病院が地域災害拠点病院に指定されました

医学部附属病院は、平成 30 年 3 月 30 日(金)「地域災害拠点病院」に指定され、県庁にて交付式が行われました。

交付式では冒頭、沖縄県保健医療部砂川部長より「地域災害拠点病院は自らが被災しても迅速に災害医療を再開し、地域における災害時の医療救護活動の中心となる病院である。」との説明がありました。

出張中の藤田病院長に代わり久木田救急部長が交付を受け、席上「沖縄県は島嶼県であり、大規模災害時は県内医療機関のみで対応せざるを得ない時期も想定せねばならない特殊な事情があると思います。地域災害拠点病院としていざとなれば、病院を挙げて、災害医療に取り組む備えを整え、今後もその機能を高めていくよう努め、他の医療機関、県庁と協力して県民の安心に資する地域災害拠点を備えて参ります。」と抱負を述べました。

 

地域災害拠点病院指定書の交付を受けて (右から久木田救急部長、砂川保健医療部長、 赤崎南部徳洲会病院長)

地域災害拠点病院指定書

医学部保健学科4年次の穂積大貴さんが最優秀賞演題賞を受賞!

平成30年2月24日(土)、名護市名桜大学(北部生涯学習推進センター)で開かれた第2回沖縄看護卒業研究発表会(主催 生命医学研究振興財団:小杉忠誠理事長、琉球大学名誉教授)にて、本学の穂積大貴さん(基礎看護学分野:指導教員 豊里竹彦教授)が最優秀賞演題賞を受賞しました。

穂積さんは卒業研究のテーマ「看護師の職業性ストレスと精神健康との関連における職場ソーシャルキャピタル緩衝効果」において、県内看護師2595人を対象に質問紙調査を実施し、仕事が忙しかったり、裁量権がなくても職場内の信頼関係があればストレスが軽減される可能性を指摘しました。

4月から沖縄県保健師として働く穂積さんは「大学で学んだことや支えてもらった感謝を忘れずに、本研究結果を実践に生かしていきたい。」と話しました。