平成30年度保健学研究科博士前期課程特別プログラム入学者選抜試験合格発表

成30年度保健学研究科博士前期課程特別プログラム入学者選抜試験合格者告示

最先端技術を用いた古人骨全ゲノム解析から東南アジアと日本列島における人類集団の起源の詳細を解明

コペンハーゲン大学が中心となって進めている古代ゲノム研究の国際研究チームに、本学医学研究科人体解剖学講座を含む日本の考古学者、 人類学者、遺伝人類学者およびゲノム研究者などから構成される研究グループが参画し、日本列島の縄文時代遺跡や東南アジアから出土した人骨26個体のゲノム解析を実施し、今日の東南アジアで生活する人々の起源と過去の拡散過程を解明しました。今回、ゲノム解読がなされた縄文人骨は、愛知県田原市の伊川津貝塚遺跡から出土した約2千500年前の縄文晩期の女性人骨で、縄文人の全ゲノム配列を解読した例としては世界で初めての公表となります。この縄文人骨1個体の全ゲノム配列をもとに、現代の東アジア人、東南アジア人、8〜2千年前の東南アジア人など80を超える人類集団や世界各地の人類集団のゲノムの比較解析を実施した結果、現在のラオスに約8千年前にいた狩猟採集民の古人骨と日本列島にいた約2千500年前の一人の女性のゲノムがよく似ていることが分かりました。

このように、本研究は、縄文時代から現代まで日本列島人は大陸南部地域の人々と遺伝的に深いつながりがあることが、独立した複数の国際研究機関のクロスチェック分析によって科学的に実証された初めての研究として位置付けられます。これらの知見は、日本列島に居住していた各時代の人々の起源の解明に将来活用されるだけでなく、広く東アジア・東南アジアにおける人類集団の起源と拡散に関する研究に大きな寄与をもたらすことが期待されます。

本研究成果は、2018年7月6日に国際学術誌「Science」に掲載されました(DOI: 10.1126/science.aat3628)。

平成31年度 学生募集要項

平成31年度 大学院医学研究科

★平成31年度 学生募集要項(修士課程)

★平成31年度 学生募集要項(博士課程)

*詳細についての問い合わせ先*

  大学院医学研究科
    TEL:098-895-1032
    Mail:igznyusen@to.jim.u-ryukyu.ac.jp

 

 

平成31年度 大学院保健学研究科

★平成31年度 学生募集要項(博士前期課程)

  ★平成31年度 学生募集要項(博士後期課程)

【提出書類】
※学生募集要項を確認の上、以下の書類を提出願います。
※Excel又はWordで入力する場合は、ダウンロードして、入力・プリントアウト願います。

★入学志願票・履歴書・受験票・写真票・受験承諾書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★検定料振込書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★研究計画書・業績報告書・志願理由書・Letter of Recommendation
(博士前期課程)Word入力用
(博士後期課程)Word入力用

★入学試験出願資格認定申請書
(博士前期課程)Excel入力用
(博士後期課程)Excel入力用

★履歴書・志望理由書・論文一覧
(博士前期課程)Word入力用
(博士後期課程)Word入力用

★手書き用PDFデータ
(博士前期課程)
(博士後期課程)

 

*詳細についての問い合わせ先*

    大学院保健学研究科
      TEL:098-895-1053
      Mail:igzgaksen@to.jim.u-ryukyu.ac.jp

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第2次選抜(最終)合格発表

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第2次選抜(最終)合格者告示

新任教授のご紹介~大学院医学研究科 法医学講座 二宮 賢司 教授~

皆さん、初めまして。平成30年4月1日から法医学講座教授に就任しました二宮賢司です。この記事の対象は本学医学部を目指す高校生ということですので、そのつもりで少し気楽に、就任に際してのご挨拶を書かせていただきます。

私は大学生になる際に福岡から沖縄に引っ越してきましたが、医学部という半ば職業訓練校の様な学部に入っておきながら、自分が将来どうなるのかあまり真面目に考えてはいませんでした。それから既に約18年が過ぎ、いまだに琉球大学にいます。概ね生まれた子が大学受験をするまでの年月ですね。我ながら驚いています。

さて、法医学関連の古い本を読んでいますと、法医学の知名度があまりに低く、方位学かと勘違いされたなどという笑い話が載っていますが、最近はなぜかドラマなどでたまに取り上げられ、ある程度認知されているのではないかと思います。それらの中で法医学やそれに携わる人間がどのように扱われているのか私は知りませんが、少なくともここ琉球大学で行われている法医実務はよく言えば堅実、有り体に言えば地味なものです。当講座では毎日のように解剖を実施していますが、その中のほんの一部がドラマになりそうなケースで、むしろ事件ではないこと、問題がないことを確認するのが我々の大きな仕事の一つであると言えます。しかしそういった、いわば「平凡な」ケースも勿論人一人を解剖するわけですし、なにがしかの理由があって解剖に至ったわけで、これに対しきちんとした回答を出すのは、その地域の死因究明を担うものとしての責務であると言えます。

上記をまとめると、琉大の法医学教室に入ると地味で面倒な仕事を延々とやらされる、と読解されてしまうでしょうか? 私自身は特に頑強でもなく強靭な意志力の持ち主でもないですが、大学卒業後も、大学院卒業後も琉大に自らの意思で残りました。法医学は中々面白い学問ですし、法医実務も興味深いものです。皆さんがもし法医学に興味がおありなら、あるいはもう少し広く、将来医学の道に進むおつもりなら、当講座のことも頭の片隅に入れておいていただければ幸いです。

論文博士の外国語試験公示

新任教授のご紹介~大学院医学研究科 形成外科学講座 清水雄介教授~

皆様、こんにちは。形成外科学講座の清水雄介と申します。私は東京都出身で平成10年に慶應義塾大学を卒業した後、6年間にわたる形成外科、皮膚科、麻酔科、救急部、一般外科、耳鼻咽喉科研修を行いました。その後5つの病院で形成外科に専心し、平成22年からは慶應義塾大学形成外科のスタッフとして様々な形成外科疾患に対応できる経験を積みました。

平成27年3月に琉球大学医学部附属病院に形成外科が新設され、私が特命教授を拝命して沖縄に赴任することになりました。同院における約3年間の形成外科診療、研究、教育の成果を評価していただいた結果、平成30年4月に形成外科が琉球大学大学院医学研究科の一つとして講座化されることになり、初代主任教授を拝命いたしました。支えてくださった琉球大学の皆様、形成外科学会の皆様、共同研究先の皆様、患者様には心より感謝いたします。

形成外科は様々な疾患の再建、再生を目指して患者さんに寄り添った治療を行います。形成外科学では従来の常識を破って「新しいモノ、価値」を創りだしていくことが大事だと考えています。外科医として患者様一人一人に向き合うだけでなく、社会全体に良い影響をもたらす仕事をしていくことを目指しています。外科医をしながら起業をすることも可能です。私も平成29年2月、琉球大学1号ベンチャーとなる株式会社Grancellを立上げました。

これまで培ってきた経験を生かし、多くの後輩を育てて琉球大学全体を活性化させ、最終的には沖縄、日本、世界の医療の質の向上に貢献したいと考えています。皆様の厚いご支援とご指導を賜れると幸いに存じます。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

JICA沖縄との連携覚書に基づく保健医療分野課題別研修における協力合意について

国立大学法人琉球大学と独立行政法人国際協力機構(JICA)沖縄国際センターは、平成30年5月10日沖縄国際センターにおいて「連携覚書に基づく保健医療分野課題別研修における協力合意書署名式」を行いました。

琉球大学と独立行政法人国際協力機構は、平成29年2月に低中所得国への連携協力事業の質の向上及び国際貢献並びに学術研究及び教育の発展に寄与することを目的として、両機関の連携協力に関する覚書を締結しています。今回は連携覚書に基づき、JICA沖縄が平成30年度に実施する保健医療分野課題別研修において、琉球大学が協力機関として参画するための合意書を取り交わしました。署名式には、5月に開講する「公衆衛生活動による母子保健強化コース(スペイン語)」を受講する中南米6カ国10名の研修員も参加しました。

保健学科では過去6年にわたって「根拠に基づいた公衆衛生計画立案」の研修をおこなってきており、50人以上の研修生を送り出してきました。また、今までに本学保健学研究科の学生5名が修了証を授与されました。今年度からは実施研修コースは大幅に拡大し、母子保健強化5コース、感染症対策2コースを加えて計8コースが開講され、本学医学部保健学科教員が研修運営支援を行います。さらに講義提供は医学部のみならず教育学部、人文社会学部、島嶼地域科学研究所も行う予定で全学的取り組みとなっています。また研修には琉球大学のみならず、県内の大学院生・大学生が学べる体制構築や、小中学生との交流の場を設定します。

署名式では、JICA沖縄河崎充良所長より、保健医療分野で培われた琉球大学の技能や知見を成果につなげたいとの挨拶がありました。続いて、大城肇琉球大学長から、研修に参画することにより、国際協力の推進のみならず、本学の教育研究の国際化にもつながるものであり、大きな成果が期待されるとの挨拶がありました。

国際協力機構とのこのような連携を通して、今後、保健医療だけでなく多くの分野における国際開発人材育成の推進が期待されます。

 

 

JICA沖縄国際センター河崎所長と大城学長

研修員との記念撮影

平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第1次選抜結果

医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)第1次選抜結果

医学科学生の論文がHuman Pathology誌に掲載されました。

琉球大学医学部医学科では、3年次の学生が約3ヶ月の期間、基礎、臨床にまたがる様々なラボにて研究を遂行する「医科学研究」のカリキュラムがあります。幅広い視野を育んでもらうため、海外も含めて学外のラボにおける研修も勧めております。現在、医学科5年次の高山卓也君が韓国ソウルのサムスン病院病理学教室で行なった研究が、Human Pathology誌に掲載されました。Human Pathology誌は学術雑誌の影響力を示すインパクトファクターが3.01と、診断病理学分野では世界上位レベルの雑誌です。

EBウイルスは多くの人が幼少時に感染し、症状がないまま潜伏感染しているウイルスです。稀ですが、このウイルスが原因で、悪性度の高い、「節外性NK/T細胞性リンパ腫」を発症する人がいます。この腫瘍の多くは、その腫瘍細胞の性質からリンパ球の一種であるNK細胞由来の腫瘍であると長く信じられてきましたが、遺伝子も含め詳細に確認した研究はありませんでした。

高山さんとサムスン病院の指導医であるKo Young-Hyeh博士はリンパ球の由来を特定できる蛋白である「TCR」の蛍光免疫染色を世界で初めて行い、驚くべきことに、それまでNK細胞由来と考えられていた症例の多くは、むしろT細胞という、別の種類のリンパ球が由来であることがわかりました。悪性腫瘍の由来となる正常細胞を同定することは診断面、治療面で大きなインパクトを与えます。この研究により節外性NK/T細胞性リンパ腫の病態の理解がさらに進むと思われます。

高山さんは本論文において最も貢献した研究者として筆頭著者となっています。さらに1月26、27日に箱根で開催された第14回日韓リンパ網内系ワークショップ2018では本論文の研究成果について英語で発表を行いました。

図1:蛍光免疫染色の図。EBウイルスを緑色(B)に、T細胞のマーカーであるTCRが赤色(C)に染まっています。両者を重ね合わせると、EBウイルスが感染している腫瘍細胞の多くがT細胞であることがわかります(D)。

 

 

図2:2月に開催された国際学会で、指導医のKo博士、派遣元である細胞病理学講座の加留部謙之輔教授と共に発表ポスターの前で記念撮影。

医科学研究ポスター発表と優秀者表彰式について

平成30年4月16日、17日に医学科4年次学生による「医科学研究ポスター発表」が医学部体育館で行われ、学生投票と教員投票により優秀者12名が選ばれました。5月14日に医学部長賞1名、琉球大学医学科同窓会会長賞1名、優秀賞10名の表彰式が医学部長室で行われました。

(※医学研究とは、医学科3年次の学生が基礎系と臨床系の研究室に配属され、12月から2月まで3か月にわたり、指導教員の指導のもと1人1テーマの課題に向けて研究を行うプログラムです。)

ポスター発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

医学部長賞授賞

球大学医学科同窓会会長賞授賞

 

 

 

 

 

 

集合写真

平成30年度でいご会総会の開催について

早坂 研先生(前琉球大学医学部附属病院 第一外科医員、現南三陸病院医師)が、日本外科学会研究奨励賞最優秀賞 受賞!

平成30年4月5~7日、東京(東京国際フォーラム)で開かれた第118 回 日本外科学会定期学術集会2018にて、早坂 研先生(前琉球大学医学部附属病院 第一外科医員、現南三陸病院医師)が日本外科学会研究奨励賞の最優秀賞を受賞しました。

論文題名は「A new anatomical classification of the bronchial arteries based on the spatial relationships to the esophagus and the tracheobronchus」であり、気管支動脈の解剖学的研究に関する内容です。

本研究では、放射線診断画像による研究で用いられた分類法に基づく結果を、実際に肉眼解剖で確認しました。その結果、胸腔での走行経路が短い左気管支動脈が画像では十分に描出されていない可能性を示唆した点で意義深いものです。

気管支動脈の解剖学的研究は、胸部悪性腫瘍手術、肺移植、喀血に対する血管内治療等、臨床において重要な役割を果たします。

 

医学部附属病院が地域災害拠点病院に指定されました

医学部附属病院は、平成 30 年 3 月 30 日(金)「地域災害拠点病院」に指定され、県庁にて交付式が行われました。

交付式では冒頭、沖縄県保健医療部砂川部長より「地域災害拠点病院は自らが被災しても迅速に災害医療を再開し、地域における災害時の医療救護活動の中心となる病院である。」との説明がありました。

出張中の藤田病院長に代わり久木田救急部長が交付を受け、席上「沖縄県は島嶼県であり、大規模災害時は県内医療機関のみで対応せざるを得ない時期も想定せねばならない特殊な事情があると思います。地域災害拠点病院としていざとなれば、病院を挙げて、災害医療に取り組む備えを整え、今後もその機能を高めていくよう努め、他の医療機関、県庁と協力して県民の安心に資する地域災害拠点を備えて参ります。」と抱負を述べました。

 

地域災害拠点病院指定書の交付を受けて (右から久木田救急部長、砂川保健医療部長、 赤崎南部徳洲会病院長)

地域災害拠点病院指定書

医学部保健学科4年次の穂積大貴さんが最優秀賞演題賞を受賞!

平成30年2月24日(土)、名護市名桜大学(北部生涯学習推進センター)で開かれた第2回沖縄看護卒業研究発表会(主催 生命医学研究振興財団:小杉忠誠理事長、琉球大学名誉教授)にて、本学の穂積大貴さん(基礎看護学分野:指導教員 豊里竹彦教授)が最優秀賞演題賞を受賞しました。

穂積さんは卒業研究のテーマ「看護師の職業性ストレスと精神健康との関連における職場ソーシャルキャピタル緩衝効果」において、県内看護師2595人を対象に質問紙調査を実施し、仕事が忙しかったり、裁量権がなくても職場内の信頼関係があればストレスが軽減される可能性を指摘しました。

4月から沖縄県保健師として働く穂積さんは「大学で学んだことや支えてもらった感謝を忘れずに、本研究結果を実践に生かしていきたい。」と話しました。

 

 

平成30年度琉球大学大学院医学研究科(修士課程・博士課程)第2次募集入学者選抜試験合格発表

医学研究科(修士課程・博士課程)第2次募集入学者選抜試験合格発表

平成30年度琉球大学大学院保健学研究科(博士前期課程)第2次募集入学者選抜試験合格発表

保健学研究科(博士前期課程)第2次募集入学者選抜試験合格発表

【募集期間延期】保健学研究科特別プログラム(OKINAWA GLOBAL HEALTH SCIENCE )募集要項

OKINAWA GLOBAL HEALTH SCIENCE PROGRAM

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★Extension of the Application Period★

①Okinawa Global Health Science Program

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①Okinawa Global Health Science Program

②(Mr&Dr)Curriculum

③Check list and Application form

Download [ZIP of MS-Word files]

*Contact Us(詳細についての問い合わせ先)*
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平成31年度琉球大学医学部医学科第2年次特別編入学(学士入学)学生募集要項

 

 

同種造血幹細胞移植におけるHLAを介したGVHD発症の新たな 機序を解明した研究成果について―プレス会見報告―

琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座 (第二内科)の森島聡子准教授と東海大学医学部基礎医学系分子生命科学の椎名隆准教授による「同種造血幹細胞移植におけるHLAを介したGVHD発症の新たな機序を解明した研究成果について」のプレス会見が2018年2月22日に本学で開かれました。

森島准教授らは、骨髄移植の際に生じる合併症である移植片対宿主病(GVHD)の新たな知見を見出しました。GVHDが患者とドナーのHLA(ヒト主要組織適合性抗原)の違いにより生じることは、従来の研究により明らかにされていましたが、本研究において、GVHDを生じるとされている部位とは全く異なる同一遺伝子上の部位が関与することを示しました。

森島准教授は、「今後、HLAのメカニズムを解明することで、移植分野のみならず、HLAが関わっていると考えられる自己免疫疾患や感染症等の治療法の確立にも結び付く。」と期待を述べました。

研究成果は、血液学のトップジャーナルであるBlood誌に2018年2月15日付 (日本時間2月16日)で掲載されました。

研究成果を報告する(左)森島聡子准教授(右)椎名隆准教授

 

記者からの質問に回答する森島准教授

会見の様子

―詳細―

琉球大学大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座 (第二内科)の研究成果が血液学のトップジャーナルBloodに掲載されました(Blood. 2018;131(7):808-817)。同種造血幹細胞移植後の移植片対宿主病 (GVHD)が、HLAアリルの進化と関係する機序によって起こることを初めて示した研究で、琉球大学内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座の森島聡子准教授が中心となり推進し、東海大学や京都大学との共同研究として行われた画期的な研究成果です。

同種造血幹細胞移植は、白血病など難治性の血液悪性腫瘍や再生不良性貧血の患者さんの治癒を期待できる治療法として確立されてきましたが、治療の成功を妨げる合併症として移植した細胞が患者の組織を攻撃することで生じるGVHDが問題となります。日本骨髄バンクを介した非血縁者間造血幹細胞移植では可能な限りHLA-A, -B, -C, -DRB1の一致したドナーを選択しますが、4座のHLAが患者とドナーで一致していても、HLA-DPB1が一致する可能性は低く、多くの患者はHLA-DPB1が不一致のドナーより移植を受けています。

非血縁者間造血幹細胞移植におけるHLA-DPB1不適合が移植後のGVHDに及ぼす影響は、最近報告された二つのメカニズムに起因することがトピックスとなっていました。一つは患者とドナーのHLA-DP分子のペプチド結合部位のアミノ酸配列の違いとの関係(T細胞エピトープ不適合アルゴリズム)で、もう一つは患者の不適合となるHLA-DPB1遺伝子の3’ untranslated region (3’ UTR) に位置するrs9277534 SNPとの関係です。この二つのメカニズムがお互いどのように関係するのかこれまで明らかにされていませんでした。

HLAアリルタイピングは、主に多型に富むエクソンのみの情報によって行われていましたが、我々は次世代シーケンサーを用いて日本人に頻度の高い19のHLA-DPB1遺伝子の全領域を解析して系統樹を作成し、HLA-DPB1アリルがエクソン 3から3’ UTR (Ex3-3’ UTR) の領域で明瞭に二つのグループに分類されることを明らかにしました。さらに、前述のrs9277534はHLA-DPB1遺伝子進化上、高度に保存されたEx3-3’ UTRのtag SNPであり、T細胞エピトープ不適合アルゴリズムで示されているexon 2がコードするペプチド結合部位の多型とは異なる機序でGVHDの発症に関連し、二つのメカニズムは相補的にGVHD発症のリスクとなっている可能性を示しました。

本研究で得られた成果は、造血幹細胞移植における同種免疫反応のメカニズム解明のみならず、様々な自己免疫疾患や感染症などにおける免疫反応とHLAとの関連性の解明に繋がるものと期待しています。