先端医学研究センター
先端医学研究センターは、沖縄健康医療拠点の形成に向けた研究推進の中核を担う組織として2016年に設立されました。基礎研究支援部門と臨床研究支援部門からなり、亜熱帯・島嶼という地理的特性をふまえた本学部の特色ある先端医学研究を支援しています。
また、製薬会社やベンチャー企業等の産業界、日本政府の各省庁、ならびに沖縄県等の地方自治体との産官学連携による沖縄発の医療イノベーションの創出を目指しています。本センターには、2016年に沖縄バイオインフォーメーションバンクが設立され、沖縄県住民の検体、ヒト脂肪幹細胞、生物資源ライブラリなどがストックされ、ヒトゲノム研究、再生医療研究、創薬開発などが行われ成果を上げています。また、2015年には再生医療研究センターが設立され、再生医療・細胞治療研究が活発に行われています。

再生医療研究センター
沖縄県の再生医療中核拠点として、平成27年4月に再生医療研究センターが設置され、同年6月に開所式が行われました。当センターは、ロート製薬(株)から寄贈された2階建ての建物 (延床面積 812㎡)の1階部分に、沖縄県の先端医療産業開発拠点形成事業で整備された本格的な細胞培養加工施設 (床面積 224㎡)を有しています。この細胞培養加工施設は、合計12のユニットからなる本格的なもので、近年主流になりつつあるアイソレータ方式を採用しています。このアイソレータ内は極めて高い無菌状態となっており、GMP基準に準拠した再生医療用の細胞を調製できます。
当センターの業務は、細胞培養加工施設を維持管理・運営しつつ、安全な再生医療用の細胞を供給し、医学部附属病院や医療機関、研究機関、企業などと連携して優れた再生医療研究を実用化することです。将来的には、当センタ ーにて実用化された再生医療を多くの患者さんに提供し、沖縄県の健康社会の実現と再生医療の産業化推進に貢献したいと考えています。
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再生医療研究センター外観 |
細胞調製ユニット内のアイソレータ |
RI実験施設(学内措置施設)
RI実験施設は、昭和58年11月科学技術庁による承認を受け、3階建て延べ約1,200mの管理区域からなる学内共同利用施設として開設され、医学部放射線安全委員会ならびにRI実験施設運営委員会の指導の下、施設長(併任)、施設主事(併任)、教務職員(専任)、事務補佐員(非常勤)の4名が、利用者に対する定期的な教育訓練、被ばく管理、ならびに施設の安全管理等の業務を担当しています。
当実験施設には、RI測定用機器室に加え、生化学・分子生物学実験室、動物実験室および動物飼育室、ならびにP2レベルの細胞培養室が設置されています。過去数十年間、RIは医学や生物学的研究の発展に輝かしい功績を残してきましたが、近年は実験系のNon-RI化が進行し、以前に比べると当実験施設の利用頻度も減少しております。しかしながら、RI標識の特性である、化学的特性を変えることなく高感度で目的物質を検出しうるという利点から、RIを用いる研究者の教育および研究支援を行っています。
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RI施設外観 |
β線測定室 |
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液体シンチレーションカウンタ |
放射線中央監視装置 |
附属実験実習機器センター
当センターは、大型の研究機器の効率的な管理・運用を目的として、昭和58年8月、医学部基礎研究棟の1階と2階に医学部附属共同利用施設として設立されました。
電子顕微鏡、生化学・分子生物学関連の機器、P3レベルの組換生物・病原微生物の実験が可能な実験室、各種医用電子機器、および学内LAN・ネットワーク機器を備え、それらの管理・運用を行っています。近年は、共焦点レーザー顕微鏡、セルアナライザー、セルソーター等の細胞解析装置や、小型次世代DNAシーケンサー、一分子リアルタイムDNAシークエンサー、デジタルPCR装置などゲノム解析装置が順次導入され運用されています。当センターでは、今後、これらの機器を活用した研究の推進に貢献すると共に、さらなる機能強化を図って行きたいと考えています。
