生体代謝学分野

講座紹介:
外科手術、化学療法、放射線のがん三大療法に加え、近年注目を集めている免疫チェックポイント阻害薬をはじめとした様々な「がん免疫療法」が第4の治療法として注目されています。しかし、低酸素という微小環境、がん幹細胞の存在、免疫抑制性細胞の増殖など治療抵抗性あるいは免疫逃避の獲得により、十分な抗腫瘍効果が得られない例も少なくないのが現状です。そこで、抗がん治療薬抵抗性がん細胞株を用いて、病態生化学的、分子細胞学的、および腫瘍免疫学的解析により抵抗性獲得の機序や選択的がん細胞死誘導に関する研究に取り組んでいます。
スタッフ紹介:
- 教授:原嶋奈々江略歴:
琉球大学医学部保健学科卒、久留米大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。東京医科歯科大学免疫治療学講座、米国NIH、島根大学医学部免疫学講座を経て、2017年より現職。
研究概要:
1.抗腫瘍治療薬抵抗性獲得の機序とその克服に関する研究
2.亜熱帯植物由来抗酸化物質の機能及び抗腫瘍効果に関する研究
3.低酸素誘導因子と抗腫瘍免疫応答に関する研究
4.がん微小環境制御とT細胞応答に関する研究