新任教授のご紹介~大学院医学研究科 腫瘍病理学講座 和田 直樹教授~


 令和2年8月1日付で琉球大学大学院医学研究科腫瘍病理学講座教授を拝命しました和田直樹と申します。

私は大阪市立大学を卒業後、一貫して病理医としての道を大学(大阪大学・大阪市立大学)および大学の主要関連病院で歩んでまいりました。この度、一貫して病理医として歩んでまいりました経験を琉球大学の指導教員として活かす機会を戴きました。

当講座は病理診断・病理学教育・病理学研究を担います。病理診断は、治療方針の決定や手術の妥当性の評価など、医療の根幹に関わる医行為であり、的確な病理診断は様々な疾患の治療の基本となります。病理診断を通して、医療の質の向上に貢献します。

大学医学部における教育の使命は良い医師を世に送り出すことです。良い医師には患者の病的状態を的確に把握することが求められますので、病態や疾患メカニズムの理解を深める病理学教育を進めます。病理学研究では実際の病理診断で経験する症例に立脚した研究を行うことが可能であり、疾患の予後を予測するためや適切な治療に繋がる特性を把握するために研究を進め、病理診断時に何らかのメッセージを発することができるような研究をしたいと思っております。

初代 伊藤悦男 教授、第2代 吉見直己 教授が築いてこられた腫瘍病理学講座を引き継がせていただいたことを大変光栄に存じます。リレーに例えるとバトンを引き継がせていただいた状況ですが、バトンには熱い情熱を込めていただいておりますので、そのバトンに私の熱意も加えて走らせていただければと存じます。そして、そのバトンを一緒に持って走り続けていく仲間も増やしていきたいと考えております。勿論、走り方は仲間と一緒に冷静な頭脳をもって考えてまいります。私が座右の銘にしている「Cool Head,but Warm Heart」は有名な経済学者のお言葉ですが、病理学にも当てはまります。このスローガンのもと、私は沖縄の地に根ざし発展する病理学の確立に邁進したいと考えております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。