保健学研究科の修了生らの論文が、日本学校保健学会「学会賞」を受賞

本学大学院保健学研究科の修了生で,現在,琉球大学教育学部附属小学校養護教諭として勤務している我部杏奈氏らの論文が,日本学校保健学会「学会賞」を受賞しました。
2021年11月5日~6日に愛知県で開催された日本学校保健学会第67回学術大会(Web開催)において,表彰式および受賞講演が行われました。
 
当該論文は,学会誌「学校保健研究」に掲載された原著論文で,書誌情報は次の通りです。

著者名:我部杏奈(保健学研究科修了生),高倉実(保健学科疫学・健康教育学分野教授),宮城政也(教育学部教授),喜屋武享(医学部客員研究員)
論文タイトル:小学生の永久歯齲蝕と社会経済因子および学校給食後の歯みがき時間設定状況との関連.
学術誌名:学校保健研究 2020;62(1):4-10.DOI:10.20812/jpnjschhealth.62.1_1
 

日本学校保健学会賞は,学校保健領域における学問水準の向上を図ることを目的として,学校保健研究として示唆に富む優れた論文の著者に対して授与されるもので,前年度の学会誌に掲載された論文から1編のみ選出される名誉ある賞です。

学会賞選考委員会は以下のように推薦理由をあげています。
「本研究は,小学生の齲蝕がその児童の社会経済因子等とどのような関連があるかを検証した調査研究である。学校現場での調査が難しい健康格差の問題に正面から取り組んで,先行研究で示唆されている知見をあらためて検証・証明するとともに,今後,学校保健現場での応用が期待できる新たな知見も提示している。論文の展開は論理的であり,分析方法やその手順も妥当である。選考委員の評価では,研究の論理性に対する評価が高く,今後の発展性,学校保健分野への貢献度も最上位として評価された。これらの評価の結果,本評価委員会は一致して,学会賞にふさわしい論文と判断した。」