新任特命教授のご紹介~医学教育企画室 金城紀与史 特命教授~(令和5年度着任)

 

2023年5月1日付けで医学教育企画室の特命教授を拝命しました金城紀与史(きんじょうきよし)と申します。

私は生まれも育ちも東京ですが、不思議なご縁で沖縄に移住しました(祖父は沖縄出身です)。大学に来る前の15年間は沖縄県立中部病院で総合内科や研修医教育に携わってきました。中部病院の北米式臨床研修プログラムは、患者さんの話(問診)や診察を大切にしながら総合力の高い医師を養成してきました。これは医学が進歩して様々な検査や治療ができるようになった今でも変わりません。

2022年から文部科学省「ポストコロナ時代の医療人材養成拠点形成事業」全国11拠点のひとつとして琉球大学は佐賀大学と連携して「島医者・山医者・里医者育成プロジェクト」を実施しています。地域医療を目指す医学生を対象に、問診や診察を最大限活用し、医師以外の職種とうまく連携しながら、地域で暮らす人々を支える医師を育成するのが目標です。そのために、「地域医療コース」はカリキュラムを工夫し、少人数で能動的に学ぶ機会を増やし、高学年で離島や北部の病院・診療所で実習するようにします。

離島やへき地の医療というと、孤独、激務、最新の医学から取り残されるといった負のイメージがあるかもしれませんが、若い時期に地域医療を経験することはキャリアにとって大きな成長の糧となるばかりでなく、やりがいもあるチャンスです。離島での経験を生かして次のステップへ羽ばたいていった多くの先輩の声も届けながら地域医療マインドを育てていきたいと思っています。

プロジェクトホームページ
島医者・山医者・里医者育成プロジェクト https://postcorona.skr.u-ryukyu.ac.jp/