CAR-T療法(血液悪性腫瘍に対する新規細胞治療) 沖縄県に初導入

このたび、琉球大学病院第二内科(内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座)は3種類のCAR-T製剤の認証(B細胞性悪性リンパ腫に対するイエスカルタとブレヤンジ、多発性骨髄腫に対するアベクマ)を取得し、B細胞性悪性リンパ腫と多発性骨髄腫のCAR-T療法が沖縄県内でも開始できることになりました。
再発難治性の血液悪性腫瘍に罹患された症例のうち、既存の抗がん剤で完治しない症例や造血幹細胞移植が適応にならない症例に対して高い効果を示す新規治療法としてCAR-T療法が注目されています。

CAR-T療法は患者さんの持つ免疫の力を活用してがんを治療する「がん免疫療法」の一つで、患者さん自身のT細胞(悪性腫瘍を攻撃する免疫細胞)を取り出し、遺伝子編集技術を用いてCAR(キメラ抗原受容体)と呼ばれる特殊なたんぱく質を作るように改変します。CARは、がん細胞の表面に発現する特定の抗原を認識し攻撃するように設計されており、CARを作成するT細胞をCAR-T細胞と呼びます。このCAR-T細胞を患者さんに投与することにより、血液がんを完治させるのがCAR-T療法です。

なお、CAR-T療法が行える施設は県内では琉球大学病院第二内科が初、九州・沖縄地方では九州大学病院、熊本大学病院に次いで3施設目となります。

研究プレスリリース https://www.u-ryukyu.ac.jp/news/62366/