「日本列島3人類集団の遺伝子近縁性」に関する研究成果が人類遺伝学の専門雑誌「Journal of Human Genetics」に掲載

『日本列島3人類集団の遺伝的近縁性』
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○タイトル:日本列島3人類集団の遺伝子近縁性

【研究概要】

日本列島には、形質的にも文化的にも異なるアイヌ人、本土人、琉球人という3人類集団が存在する。東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の斎藤成也教授、東京大学大学院医学系研究科人類遺伝学専攻分野の徳永勝士教授、東京大学理学部の尾本惠市名誉教授を中心とする研究グループは、これら3集団すべてについて、ヒトゲノム全域に分布するSNP(単一塩基多型)(注1)約100万座位の遺伝子型を決定し、それらを他の人類集団のデータと比較した。その結果、アイヌ人の1/3以上において本土人からの遺伝子流入が見られ、またもうひとつ別の集団からの遺伝子流入が共存することで、他の人類集団にみられない大きな個体間変異を有していることがわかった。集団としては、アイヌ人と琉球人はひとつのクラスター(注2)をなし、本土人、韓国人が続いてクラスターしている。これらの結果は、アイヌ・琉球同系説およびその現代版である日本人の縄文・弥生の二重構造モデルを強く支持している。
今後はこれらの詳細なDNA多様性データと同等なデータが他の地域の人類集団でも得られることにより、縄文人と弥生人の源郷を明らかにすることが可能になるものと期待される。

本研究成果は、2012年11月1日発行の人類遺伝学の専門雑誌「Journal of Human Genetics」に掲載されます。

プレスリリース配付資料(PDF形式:473KB)