琉球大学大学院保健学研究科と沖縄県立看護大学大学院保健看護学研究科 単位互換に関する協定を締結

琉球大学大学院保健学研究科と沖縄県立看護大学保健看護学研究科は、大学院間の相互の交流を促進し、教育の充実・向上を図ることを目的として、学生がそれぞれの相手大学大学院の授業科目を履修し、単位を修得できる単位互換に関する協定を締結し、令和3年度から実施します。

令和2年12月22日(火)に県立看護大学において単位互換協定締結式が行われました。両大学大学院間の単位互換協定締結は、はじめてとなります。

左 小林 潤 琉球大学大学院保健学研究科長
右 嘉手苅 英子 沖縄県立看護大学学長兼大学院保健看護学研究科長

向って左から照屋教授(琉大)小林研究科長(琉大)
嘉手苅学長(看大)大湾教授(看大)神里教授(看大)

 

琉球大学と沖縄県立看護大学は、いずれも高等教育機関の設置を望む、沖縄県民の強い思いを背景に設立されました。それぞれには総合大学と看護大学という特徴があり、それによる強みをもっています。今回の単位互換に関する協定はそれぞれの強みを活かすことになり、両研究科に発展をもたらせると考えます。
 保健学と看護学はいずれも 人々の健康を目指している学問分野であります。人間を社会の中で生活している身体的・精神的・社会的に統合された存在として捉え、健康を連続する状態として捉える見方は保健学と看護学に共通しています。このように学問的にも多くの共通性を持っている研究科同士が、今後、単位互換に留まらない様々な協力関係を築いていくことを期待しています。そして、この協定をきっかけに、両大学がさらに緊密な関係へと発展していくことを願っています。

(嘉手苅 英子 沖縄県立看護大学学長兼大学院保健看護学研究科長 挨拶抜粋)

 

保健学と看護学の研究において臨床や公衆衛生の現場において作り出された思いある研究は、大変価値のあるものです。さらに、その思いとともにしっかりした研究方法があれば、世の中を動かすファクトを示せることになります。沖縄県立看護大学は、ひとのために尽くすという看護の誇り高い精神を受け継いで教育に反映させている、伝統のある教育機関であり研究機関であります。これは当たり前のようですが当たり前でなく、沖縄に育ってきた素晴らしい社会規範の一つとして根付いてきた貴重なものです。戦後早くから一般住民や医師が「看護」を尊敬してあたり、看護師は誇りをもって業務に遂行してきたことは、沖縄の保健医療の改善が、経済成長の前になしとげられた一つの大きな要因と私は考えています。
 琉球大学保健学研究科の教官と学生は、この大切な精神を沖縄県立看護大学から学生・教官ともに大いに学ばせていただければと思います。この看護の精神と琉球大学保健学研究科が培ってきた保健学研究の経験を融合させて、両大学院の教育の質の向上をはかることは切なる願いです。この協定をもとに交流が進めば沖縄の保健医療を牽引するための人材育成が加速していくと確信しています。

(小林 潤 琉球大学大学院保健学研究科長兼医学部保健学科長 挨拶抜粋)