新任教授のご紹介~大学院医学研究科先進ゲノム検査医学講座 前田士郎教授~

前田教授

 

8月1日付けで先進ゲノム検査医学講座に赴任いたしました。私は内科医として十数年、糖尿病、腎疾患の診療と研究に従事した後に、理化学研究所でヒトゲノム研究に取り組んできました。

ゲノムとは生命の設計図とも呼ばれ、人では細胞の中の主に染色体におさめられている、およそ30億文字の暗号から成るDNA情報のことです。SMAPの大ヒットソング「世界に一つだけの花」のなかに次のような1節がありました。

「♪そうさ僕らは、♪世界に一つだけの花、♪一人一人違う種を持つ、♪その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい」。

そう、人にはそれぞれの個性があり、その個性をお互いが尊重してより良いものにしていく事が大切なのです。それは、医療の世界にもあてはまります。たとえば、同じような環境に育っても、病気になる人もいれば、ならない人もいます。同じ薬を飲んでも、よく効く人、効きにくい人、副作用が出てしまう人がいます。このような個人差はヒトゲノム情報の個人差で決められていて、どのような個人差でその違いがでるのかがわかれば、一人一人に最適な医療を効率よく提供できるようになります。英語では「パーソナライズドメディスン(personalized medicine)、日本語では個別化医療、オーダーメイド医療やテイラーメイド医療と呼ばれる事もあります。

ヒトゲノム研究は、この個別化医療の実現のためには必要不可欠ですが、ゲノム情報だけで個性(個人差)が決められている訳ではありません。一人一人が、どのような環境でどのような生活習慣(食事や運動など)を持っているかが、さらに重要な因子として関わってきます。

私は個別化医療の実現を目指して、ゲノム情報と環境要因を統合した研究を沖縄の地で行い、沖縄県民のみならず、多くの人の役に立つ情報を発信したいと思っています。「一つとして同じものはない、特別なオンリーワン」のために。