新任教授のご紹介~大学院医学研究科育成医学講座 中西浩一教授~

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皆さん、初めまして、平成29年2月1日から育成医学(小児科)講座教授に就任しました中西浩一です。大阪出身で、平成元年に神戸大学を卒業し、すぐに神戸大学小児科に入局しました。米国留学の後、2000年から和歌山県立医科大学小児科に赴任し、以降、和歌山で勤務していました。

専門はこどもさんの腎臓病です。皆さんはこれまでに学校検尿を受けてきたと思いますが、あれってどうしてするのかなと考えたことは有りませんか。簡単に言うと腎臓病をみつけるためなのですが、その中でも腎炎と呼ばれる病気の発見に効果があります。腎炎は初期には何の症状も有りませんが、放置しておくと少しずつ腎臓の機能が悪くなり、経過が悪ければ透析や腎臓移植が必要になってしまいます。けれども、検尿をすれば血尿や蛋白尿の有無がわかり、腎炎を発見することができます。その他、原因不明ですが突然尿に大量に蛋白が漏れ出るネフローゼ症候群と呼ばれる病気もこどもさんにしばしばみられます。私はこれらの病気の治療を主にしてきました。

医学部やその附属病院の大事な役割の一つは医師を育てることです。私はこれまで、多くの医師を育てると共に自分も多くのことを学ばせてもらいました。今後も、大学教員としての様々な経験を活かして、対話を重視した医学教育を実践していきたいと思います。

大学の使命として研究は最重要です。患者さんの診療に従事する医師(臨床医)であっても研究することは無駄ではありません。常にリサーチマインドを持って診療にあたり、そこから生じた問題や疑問を解決する研究をしていくことが重要です。

私の座右の銘は「随処作主(ずいしょにしゅとなる)」です。自分が所属する組織のために何が必要なのか、何が大事なのかをよく考えて、問題解決のために一生懸命努力することが重要だと理解しています。少し言い方を変えると、厳しい環境でも与えられた状況を受け入れ、主体性を持って前向きに行動することの大切さを表しているのではないかと思います。今後、沖縄県の小児医療ならびに琉球大学のさらなる発展のため医局員と力を合わせ精一杯頑張っていきますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。