成人・がん看護学分野
講座紹介：
成人期は，成人に向けた準備期間である青年期に始まり，壮年期を経て，老年期の準備に至る向老期までの40～50年間というライフサイクルの中で最も長い時期を占めています．身体的，心理社会的にも絶えず変化が生じ，人間発達においても重要な時期です．
成人・がん看護学では，成・壮年期にさまざまな健康問題を抱える人々，例えば，生命の危機的状況にある人，病とともに生きる人，人生の最期を迎える人など幅広い健康レベル，発達課題，生活過程にある人々への援助や，我が国の死因第1位を占める“がん”に関する看護支援や緩和ケアについても教授しています．大学院では，がん看護専門看護師の養成を行っており，これまでに5名のがん看護専門看護師が誕生しています．修了したがん看護専門看護師は，がん専門病院や大学病院，看護大学で活躍しています．研究では、学部生や大学院生とともに，がん看護，緩和ケアに関する研究に取り組んでいます．また，地域の中核病院との共催による緩和ケア公開講座を毎年開催するなど，一般市民への普及啓発活動も積極的に行っています．
スタッフ紹介：
- 教授：照屋 典子略歴：
1987年3月 琉球大学医学部保健学科卒業（看護師・保健師・助産師免許取得），1989年3月 琉球大学大学院保健学研究科修了（保健学修士取得）， 1989年4月～県立中部病院，県立那覇病院等の外科病棟，内科病棟，透析室，産婦人科病棟等で看護師，助産師として10年の臨床経験を経て，2004年～琉球大学医学部助手, 2007年～同大学助教，2012年9月 博士（保健学）取得，2013年8月～学内准教授，2019年6月～同大学教授に就任し，現在に至っております．
学部教育では，成人看護学，緩和ケア論，がん看護論，看護英語文献講読，急性期看護実践学，急性期看護実習，成人総合看護実習，看護統合実習，卒業研究を担当し，大学院では，がん看護専門看護師（CNS）コース科目を担当しています．そのほか， 2012年～“九州がんプロフェッショナル養成プラン”の一環として，臨床ナースを対象とした『緩和ケアエキスパートナース養成コース』を開講し，これまで45名が修了し，その中から緩和ケア認定看護師やがん化学療法認定看護師，がん性疼痛看護認定看護師が誕生するなど，看護師の継続教育にも積極的に関わっております．
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准教授：
大湾 知子略歴：
琉球大学保健学部保健学科卒業後，同大学医学部附属病院整形外科・泌尿器科・内科の病棟で看護師として勤務しました．その後，同大学大学院保健医療学講座修士課程で保健学修士を取得し，医学研究科細菌学講座博士課程で医学博士を取得しました．大学院修了と同時に，日本環境感染学会海外派遣感染対策看護師として1ヶ月間米国シカゴに留学した後，引き続き沖縄国際協力事業団（OIC）嘱託看護師として2ヶ月間，タイとネパール海外現地「女性と開発」JICA技術協力専門家養成を受けました．現在，本学でJICA沖縄センターの外国人研修生に「地域保健システム強化による感染症対策」を指導しております。その指導を受けて帰国後，琉球大学医学部保健学科講師として赴任と同時に附属病院感染対策室の感染対策看護師・腎泌尿器外科外来の尿失禁相談看護師として併任を拝命され，さらに産業カウンセラーと排尿機能検査士の資格を取得し自己導尿と骨盤底筋訓練そして排尿ケアチームのコンチネンスアドバイザーとして従事し，現在に至っております．その間，インフェクションコントロールドクターの資格を取得し文部省在外研究員としてアトランタ州エモリ―大学医学部で2ヶ月間，看護師として感染対策看護と尿失禁看護を学びました．帰国後に研究論文「琉球大学医学部附属病院における清掃作業員の視点からみた感染症廃棄物処理マニュアル作成に向けた検討」が第1回日本環境感染学会賞を受賞した後，講習を受けて医学部特別管理産業廃棄物管理責任者として拝命され，現在に至っております．これまでの学びを大切に，琉球大学公開講座を開催して地域社会の皆さまと健康まちづくりに貢献しております．
研究概要：
- 照屋 典子 教授
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治療期にあるがん患者のセルフケア支援や心理社会的支援に関する研究，在宅緩和ケアに携わる訪問看護師の実践，学校におけるがん教育に関する研究，そのほか，看護学教育の分野では，他大学の先生方との共同による発達障害傾向のある看護学生への支援に関する研究にも取り組んでいます．
- 大湾 知子 准教授
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感染看護・感染制御に関する研究，医療従事者の手洗い行動に関する研究，尿失禁看護に関する研究に関するテーマに取り組んでいます．