母性看護・助産学分野

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母性看護・助産学分野

講座紹介:

母性看護・助産学分野では,様々なライフステージにある女性の健康に関する研究を行っている(研究課題1~4)。これらの研究成果を基に,思春期,周産期(子育て期),中高年期にある女性の身体,心理社会的面への支援策を検討している。


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スタッフ紹介:

  • 教授:大嶺ふじ子
  • 准教授: 遠藤由美子
  • 助教: 玉城陽子

研究概要:

研究課題:

1. 母性看護学の地域実践力強化としての大学生と教員による思春期健康教育の教材開発と効果測定ツールの検討

母性看護学において,思春期健康教育の分野は重要であるにもかかわらず,学生の学習到達度はあまり高くない。講義で知識の習得はできるが,在学中に思春期健康教育の実践を通して学習する機会は少ない。思春期健康教育の目的を十分に達成するためには,大学カリキュラムの枠を超えて,学校現場,地域保健関係者が連携して実施する必要があると考えている。思春期は,仲間教育による活動が最も効果があるといわれており,当教室では,中高生の仲間として性教育に関心を持つ男女大学生と教員の共同による健康教育を,小・中・高等学校や,地域の保健師等と連携をとりながら実施している。学校における性教育の充実が切実に求められている中,本出張講座の展開のための教育資源の整備,効果判定方法(全県的な中高生徒の性意識・健康生活調査および養護教諭対象の生徒の生活行動実態調査)を確立し,学校現場・地域・学内へのフィードバック等の活動を続けていきたい。

2. 沖縄県の中学生・高校生の親性準備状態と関連する心身の健康状況調査

一般に女性に求められるものの一つである「母性」は自己犠牲や自己主張抑制といった側面を多く含むものと受け取られているため,必ずしも女性にとって受容しやすいものではないと考えられる。近年,女性の高学歴化,就学率・社会進出の増加や,核家族化の進行から養育環境は変化してきている。そのため本研究では,親になるための準備状況を「母性準備性」としてではなく,男子も含む「親性準備性」として考察する。親性の形成要因の一つとして家庭環境,特に両親との関係,成育史,社会文化的な影響などがあげられており,沖縄独特の養育環境,社会背景と親性準備性は何らかの関連があると思われる。沖縄は本邦の中で出生率・離婚率が高い地域であり,母親になることに関して他県に比べ抵抗が少ないように見受けられる。また,長寿県であることから,高齢者とくに祖父母が果たす家族役割は高いと考えられる。そのような社会的特性と親性準備性には何らかの関連があると思われる。また,思春期の健康と大きく関連する中学,高校生の部活動入部率は90.8%と高い。そのため,部活動は女性の月経現象や女性としての成熟や母性発達に様々な影響を及ぼしていると考えられる。

そこで,沖縄県内の中学生・高校生を対象に,親性準備性,家庭環境(親子関係,孫-祖父母関係),結婚・出産・乳幼児への好意感情,育児への積極性,また,女子においては,月経の状況を心身面から調査し検討している。

3. 産後1 ヵ月の母親に対する出産体験満足度調査

出産体験のとらえ方には,児に対する母親のイメージや,母親がどれだけ“母親”としての役割を受け入れているのか,産後の母親の健康状態,児の健康状態,信頼できる医

療スタッフ,一対一の助産ケアの存在など,様々な事が影響を及ぼすと言われている。

現在,医療施設でのお産が一般化している中,医師不足や助産師不足などの影響で,母親たちの全てのニーズにこたえることは難しくなっている。しかし一方で,母親たちの満足のいくお産に近づけられるよう,お産の現場も徐々に変化してきている。そこで,産後1 ヵ月の母親の出産体験満足度を調査,検討し,より満足のいくお産のための援助のあり方を考察する。

4.妊娠期の栄養摂取状況が出生体重および母乳分泌に及ぼす影響

過去50 年間20 代と30 代のいわゆる妊孕世代女性のBMIは急激に減少し,やせの比率が増加している。わが国では,肥満と妊孕世代のやせが増加するという,先進国のなかでも極めて特異な栄養状態を示している。妊娠前の体格が「やせ」の場合,妊娠期の体重増加量が9 ㎏未満になると,低出生体重児のリスクが高まるといわれている。出生体重はこの30 年来減少傾向にあり,出生体重の低下は胎内の栄養環境の悪化により生ずる現象で,成人病胎児期発症説から将来の成人病(生活習慣病)の多発が危惧されている。

2000 年の平均寿命の都道府県順位は,沖縄県の女性は1位であったが,男性は26 位となり全国平均をも下回った。また,県別糖尿病年齢調整死亡率の推移では,1975 年に男47位・女43 位であったのが,2005 年には男女共1 位になっている。これらから,長寿大国であった沖縄県の健康状態が危機的な状態にあることがうかがえる。母乳栄養は,従来から知られている効果に加え,最近では肥満をはじめとしたメタボリック・シンドロームを予防するという観点から注目されている。1・2 型糖尿病,高コレステロール血症等の慢性疾患のリスクを軽減するといわれている。しかし,母乳栄養率は0 ヶ月時1 ヵ月時それぞれ,1985 年59.9%49.5%,1995 年52.0%46.2%,2005 年8.6%42.4%と減少傾向にある。

そこで,母乳栄養推進の立場から,妊娠期の栄養摂取状況と出生体重および母乳分泌への影響を明らかにすることを目的として研究を行っている。

5. 孫育てにかかわる祖父母のニーズ,心身の健康に関する研究

少子高齢化が叫ばれる中,孫に複数の祖父母が関わる時代を迎えている今日の祖父母役割は変化し,自分の個としての生き方と,孫を育て,子世代を支えるということをバランス良く叶えることが求められている。 しかし,それは必ずしも容易なことではない。祖父母にとって子や孫の存在は大きな心の支えとなるが,加齢に伴う心身両面が変動する時期であり,育児支援において子世代と同様の健康状態や体力を維持することは難しい。また,社会的役割の変化に伴い心理社会的にも老年期への移行が必要となる。自身の子育て以来,孫の育児支援にあたる祖父母は,今日的な育児方法に対して様々な戸惑いや不安を覚える可能性がある。乳幼児を育てる親たちにとって祖父母は重要なサポート源であり,祖父母の孫育てを支援するということは,子育てをめぐる重要な社会資源を育成することと考えられる。しかし,急速に広まった子育て支援に比べ,直接的,あるいは子世代を通じて間接的に孫に影響を与える祖父母の孫育て支援は未だ少なく,その課題や支援ニーズに関する報告も少ない。

以上から,本研究では祖父母の孫育てに関するニーズや心身の健康を調査し,孫育てに関わる祖父母の支援策を検討する。

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